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CoroSono Life

東京大学コーロ・ソーノ合唱団のブログです。 各種イベントや日常の練習風景などをお送りいたします。
2025
01,16

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2008
09,07
またまた豪雨と雷が関東地方を襲いましたが、いかがお過ごしでしょうか。東京大学コーロ・ソーノ合唱団総務のT.Tです。

これから書く8月30日の練習(卒団生の方々との合同練習)直前にも、激しいにわか雨がありまして大変でした。
僕はわけあって1時間前に練習場所入りしていたので大丈夫でしたが、続々と集まってくるのは、ずぶぬれになった現役生卒団生現役生卒団生…。

「降りしきれ 雨よ」といえば『水のいのち』(詩/高野喜久雄)の歌い出しですが、この組曲は前回の合同ステージ(第50回記念定演)で演奏したものでして、今回は同じ高田三郎作曲の『心の四季』を演奏します。

*

この日は「雪の日に」、「真昼の星」を主に練習しました。
「雪の日に」は「雪がはげしく ふりつづける」というフレーズが印象的な、まさに「はげし」い曲。
この曲について、高田三郎本人が、こう書いています。


この詩について,詩人(山形出身)は,「日本の中部,西部,南部では,雪は≪祝福≫として降る。即ち,あたりをうっすら雪化粧して,又すぐ消えてしまう雪である。しかし,東北地方の雪は,おさえきれない人間の精神のように,はげしく,いつまでもいつまでもふりつづける」という意味のことをいった。この曲の中に持続されるは,そのなのである。



「詩人(山形出身)」とは、吉野弘のことです。


戦後の詩人たちの中でおそらく最も優しい人格。自分にきびしく、他人に寛大な、どこまでも静かに澄みわたろうとする批評。生命へのほのぼのとした向日的な温かさ。そして、けばけばしく過度な表現をいとう、つつましい美しさの趣味。
(中略)
しかし、このような特徴は、果して吉野弘の詩の核心を深く暗示するものだろうか?ぼくは、彼の詩に接すれば接するほど、(中略)その表面のおだやかさの背後にかくされている、ある激烈なもの、ある苛酷なもの、ある際限のないものを感じないではいられないのである。

(清岡卓行「吉野弘の詩」より)



7曲目(終曲)「真昼の星」が「優し」さ、「静か」さ、「温かさ」、「つつまし」さを代表する曲であるがゆえに、6曲目「雪の日に」の「激烈」さ、「苛酷」さ、「際限のな」さがきわだっています。

*

それにしても、現卒合同練には、18歳の大学1年生からごく初期のソーノで活動されていた大先輩まで、本当に数多くの世代が参加しています。
合唱団が50年以上も続いてきて、しかも、現卒合同ステージに多くの卒団生が参加するということは、やはりすごいことだと思います。なにかの「激烈」さとか、「苛酷」ささえ、秘められているように思えてなりません。
にわか雨にも負けず、ふりつづける雪のように、練習は今後も続いていきます。


総務T.T
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